「明治の選手になること」4年 遠藤雅己



「明治の選手になること」

法学部4年 遠藤雅己(桐蔭学園高校)


 今回部員ブログを担当させていただきます、法学部法律学科4年の遠藤雅己です。

まずはじめに、日頃より明治大学体育会サッカー部への多大なるご支援、ご声援をいただいております関係者並びにファンの皆様に心より深く御礼申し上げます。

明治大学体育会サッカー部の一員となった2019年2月2日の入寮日から早いもので3年と半年が経ちました。4年生になった今だからこそ伝えられること、感じていることを3年半の思い出と共に綴らせていただきます。

2019シーズン「挑越」

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自分たちが入学した2019年。
1年生として明治大学の環境に慣れ、上を見据えて必死に先輩達についていきもがき続ける学年。
この年は「最強の明治大学」が5冠達成をした。
俺らが夢見た明治を肌で感じることができた。
高校生だった俺たちが「明治の選手」になり、俺たちの4年間が始まった。
入寮してすぐに俺らはサッカーの追求と共にサッカー以外の部分の追求を並行して求められた。
何もわからない俺たちは、2年生に連れらながら、練習の準備、寮の掃除、大きな声で挨拶、その他諸々多くのことに取り組んできた。当時は、何をしに来ているんだと感じたこともあった。今思えば、1年目の土台作りこそが「明治の選手」としてのスタートに立つきっかけなのだと思う。その経験があったらからこそ4年目の今、自分が成長しているのだと思う。

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榎本さんとの出会い

自分が明治大学体育会サッカー部に入部し、大きなインパクトを受けたGKコーチであり、尊敬する方である。榎本さんはマリノスやヴィッセル、FC東京などでプレーをされた元プロ選手のGKコーチである。他ではありえないほどに細部にこだわるトレーニング、そして何よりそれぞれの人間性に合わせたコミュニケーションとアプローチに驚かされた。
今だから素直に感じることは榎本さんに出会わなければ、今の自分の成長は何も無かったということ。それほどに自分のGKスキルやGKとしての在り方を教えてくれた。本当に感謝をしているし、今までもこの先も明治のGKは絶対に榎本さん無くしては成長はないと言い切れるほどの存在である。
1年生の時から榎本さんの指導を受け4年間トレーニングしてこれたことはこれからもずっと自分の財産だと思う。

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2019/4/27 vs流通経済大学@AGF

明治大学で初めての公式戦のメンバー入りを経験した日。
バックアップとして試合に出る選手をサポートしながらも関東リーグの空気感を肌で感じることができた。「試合に出ることのできない選手の為に」「明治の為に」「誰かの為に」口では簡単に言えることを、口ではなく雰囲気で、その空気で、プレーで、その全てで明治を体現し続けていた。俺はあの時の4年生に憧れ、あの姿を目指してきた。あの時圧倒されていた先輩たちのような背中になれているだろうか。今の1年生たちが4年生になった時に遠藤さん達はすごかった。あの人たちみたいになりたいと言われる4年を残り半年で示したい。

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2019/7/3 vs川崎フロンターレ@等々力陸上競技場
(写真:加藤大智さん、自分、早川友基さん)

打倒J1を目標とし、高い壁に明治大学全員で挑んだ天皇杯。バックアップとして出場する選手と共にピッチのアップを行い、ピッチ、ロッカーでの空気感を感じた。試合中はスタンドで、全員で応援。こんなにも明治を支えてくれる人がいることを五感全てで痛感した。部員だけでなく大学に関わる人たちが大迫力の応援をしている。胸が熱くなったのを鮮明に覚えている。
明治大学体育会サッカー部は、本当に様々な人に支えられている。OBの方々やスポンサー様、応援してくださるファンの皆様や、父母会の皆様、全てを挙げたらキリがないほど、本当に沢山の支えがあって成り立っている組織である。改めて感じることができた経験だった。むしろ今まで感じてたありがたみが足りないと痛感するほどに支えられていることを強く強く感じることができた。
だからこそ、明治に関わってくださる全ての方々に「結果」で感謝を伝え、恩返ししなくてはならないと思う。

2020シーズン「繋翔」

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明治に入学し2年目のシーズン。
2年生として様々なことを考え、そして気付く年。
関東大学サッカー1部リーグ2連覇を達成し、ILで全国優勝をした。
自分たちに後輩ができ、先輩として下級生に何をどのように伝えるか模索し続けた。また2年生として1年生とは違う様々な役割での責任を持つことの難しさを痛感した。
この年は、一般社団法人 明大サッカーマネジメントが設立され、様々なスポンサーの方々にサポートしていただける中でサッカーを追求できる素晴らしい環境ができた。

・シーズンを通して公式戦出場1試合
2020シーズンは本当に悔しい1年を過ごした。自分以外のGKが関東リーグの背番号をもらう中、自分は背番号をもらうことができず、年間を通してセカンドチームでもがき続けたシーズンだった。
アイリーグ全国でのvs中京大学でシーズン唯一の試合出場の機会があった。どれだけ酷いプレーだっただろうか。試合中に何をすればいいか分からず、ただがむしゃらに負けない為に失点をしない為にどうにかしようとプレーし続けた記憶がある。指揮をとっていた小野(元)コーチからは、「あの試合が1番遠藤がキーパーらしく輝いていた試合だった。」と言われたことは、嬉しい気持ちが大きかったものの複雑な感情になった。
ただ、このシーズンは本当に、どんな立場でも目標に向かって貪欲に実直に努力し続けることが選手としても人としても大きな成長につながると気付くことができた。腐らなければ絶対に成長は出来るし、誰かが絶対に見ていてくれる。自分が苦しい時が1番成長するチャンスであり、これからも自分は苦しい時こそ誰よりも努力し続けたい。

2021シーズン「邁新」

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3年生となり、下級生と上級生をつなぐ架け橋となり、4年生の作り出す波を大きくしながらも支える年。
この年は明治大学体育会サッカー部が100周年を迎え、
1つの時代の終止符が打たれた年である。そして新たな時代が始まる節目の年であり、22年弱生きてきた人生の中で1番成長をした年だと思う。
新人戦の渉外担当や、選抜活動の参加など様々な経験をした。難しかったし楽しかった。素直にそう感じる。

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関東大学サッカーリーグデビュー
2021/4/25 vs筑波大学@RKUフットボールフィールド

第95回関東大学サッカーリーグ戦第3節
初めてリーグ戦のピッチに立った。
前日から緊張して、異常なほどに準備した荷物の忘れ物の確認をしたことを覚えている。
関東リーグは本当に特別な場であり、部員全員が憧れるピッチである。そこに立つという経験をできないで4年間を過ごす選手もいる中で、自分がピッチに立つことができたことは本当に嬉しかったし、それと同時に出れない選手全員の代表であることを再度自覚することができた。

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全日本大学選抜候補キャンプ

大学生活で初めて全日本大学選抜候補に選んでいただいた。選出していただいた時には驚いたし、素直に嬉しかった。パリ五輪世代の代表候補選手たちと試合を行うこともでき、とても貴重な機会だった。
明治の代表として、選抜活動に参加することは、大義なことであったし、なによりピッチ内外で明治の選手としての基準を体現し、周りの大学の選手にも良い影響を与えること、そしてチームに帰った時に自分がより良いものを明治に還元することが役割だった。
そういった意味では、自分の未熟さを反省することの方が多かったが、成長につなげる最高の機会だった。

2022シーズン「志創」

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いよいよ始まった自分たちの年
自分達4年生とは、明治の顔であり、明治の象徴になる
全員が改めて自覚を持ち、全てにおいて引っ張っていく存在になろうと誓った。

また、4年生になったことで、進路を考え就活が始まった。
今まで触れることのなかった世界に興味を持ち、関心を深め、企業に自分をPRしていく。
後輩のみんなには、就活は絶対に取り組んでほしいと思う。自己分析をすることで、自分が今までどれだけサッカーに本気で向き合ってきたのか、社会に出ることになった時に通用することは何があるのか、どれだけ自分が未熟なのか、様々な気づきを持つことができる。
将来、プロの道へ進むのか、社会人として新たな1歩を踏み出すのか、人生の岐路に立つ4年という立場は、新たな気づきを得ることが出来るし、今までとは違った成長ができる。騙されたと思って全力で就活はしてほしい。

「明治の1番」

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偉大な先輩方が代々背負ってきた背番号であり、自分が憧れてきた背番号である。
1番を背負うに値する選手になること。
相応な選手へと成長することが今の自分には求められていることであるし、4年のゴールキーパーとして示していかなければならないものは明確である。
だからこそ、明治の守護神として圧倒的な選手になるために、より一層の努力をしなければならないし日常から全て見直さなくてはならないなとも思う。
今年は未来への挑戦の年、どんなことにも挑戦していこうと思う。

今はまだリーグ戦前期を首位で折り返しただけ、大臣杯の出場権を掴み、アミノバイタル杯の決勝に進んでいるだけのまだまだ道の途中。
明治はこんなもんじゃない。
俺らなら、今年のチームならもっと上を目指せる。
今年の俺らなら明治史に残る最強の時代を創り上げることができる。

闘おう。
楽しもう。
俺ら4年の集大成。
見せつけてやろう。

伝えたいこと

ここまで、沢山の思い出を綴らせていただきました。あと少しお付き合いください。
この明治大学体育会サッカー部で学んだことを最後に少し伝えます

「努力は報われるためにするのではなく、チャンスが訪れた時に掴み取る為の準備である。」

どんなに辛い状況であっても、どんな立場に置かれていようと、それぞれ個人の持つ目標は変わらない。目標に向かって、本気で準備を続けていれば、いつか訪れるかもしれないチャンスを、たった一度しかないかもしれないチャンスを掴み取れる。
このサッカー部は、いつでも栗田監督をはじめとするスタッフの方々や、他部の関係者の方々、学校関係者、日頃お世話になっている管理人さん、様々な人が色々な場所で見てくれている。
日常生活でもサッカーでもどこで誰が見ているかわからないからこそ、細部にこだわることがチャンスに向けての準備であり努力なのかもしれない。
だからこそ、どんなに上手くいかなくても、辛い日々が続いても、努力をしていれば自分に変化を起こせる。それを見ていてくれる人がいる。
後輩のみんなには、どんな状況でも、がむしゃらに実直にやり続けてほしい。それがいつか自分が何かを掴み取る原動力になるから。
だから、この最高の環境で存分に努力して成長してチャンスを掴み取ってほしい。

さいごに

ここまで読んでいただき本当にありがとうございます。
最後にはなりますが、
明治大学体育会サッカー部は、101年の歴史を持つ伝統のある部です。沢山のOBの皆様が創り上げてきた組織です。今年、また1つ歴史を刻みます。今年のチームは最高のチームです。
今年の明治大学のサッカー部は、サッカーもサッカー以外も明治史上で1番のチームだったと言われるよう、チーム一丸でインカレの元日決勝まで、残り半年を突き進みます。
日頃から応援してくださる皆様に結果で恩返しをします。
これからも応援をよろしくお願いいたします。

次回の4年生の部員ブログは、浦和レッズユース出身の白圡大貴です。この大学4年間で、最も仲良くなったといえる最高の同期であり、人として心から尊敬している選手です。怪我に苦しみながらも「明治のために」もがき続け明治の選手としてあるべき姿を体現し続けてきました。普段は、とても明るく場を盛り上げてくれるムードメーカーです。サッカーとなると正確無比の鋭いクロスと献身的な守備でチームに流れを作り出してくれる右サイドの職人です。
この4年間で様々な経験をした彼だからこそ他の誰かにも語ることのできない唯一無二の熱いブログを書き上げてくれると思います。
ぜひ皆さんご一読ください。


【過去のブログ】

「原石を磨け」1年 遠藤雅己

「掴み取るべし」2年 遠藤雅己

「考動力」3年 遠藤雅己

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