「幅と深さと奥行き」 2年 山田耕太朗


「幅と深さと奥行き」

法学部法律学科 2年 山田耕太朗(山梨県立韮崎高等学校)

 

こんにちは。

 

今回部員ブログを担当させていただきます。法学部法律学科2年の山田耕太朗です。

 

大好きな藤本から引き継いだ今回の部員ブログには、私の葛藤や想いを自分なりの言葉で率直に書きたいと思います。読んでいただけたら幸いです。

 

 

 

明治の変革期に立ち、スローガンに「志創」を掲げた今年は、私にとっても人生の変革期を歩み、人生の分岐点に立たされていると感じる。

 


20年間の人生において、私自身を客観視できたことは無かった。

小中の頃は児童会長と生徒会長を務め、高校まで勉強も決して妥協はしなかった。サッカーにおいても熱量は人一倍持ってやってきた。当時の私は、勉強とサッカー、私生活も必然的にこれが正解なんだと思って生きてきたのかもしれない。 “これでいいんでしょ” と。 明確に見えるテストの順位、チーム内序列、学校内での立ち位置。全てにおいてベストを尽くしてきた(つもりであった)。私を正五角形で例えるとしたら、どこにも偏りはなく、綺麗な正五角形を作ることに注力してきたと思う。

 

しかし、言い換えると私がやってきたことは全て表面上のことで、決められたレールをはみ出すことなく、ひたすら直進してきただけであった。

 

人間としてとても面白みがなく、ただただ真面目で、優しすぎるYESマン。「マニュアル人間」が形成された。レールから外の道に足を踏み入れたことが無かった為、足が沼にハマったこともなく、そこから脱出するスキルは身に付いていない。力の抜き方も知らず、器用に生きることもできない。マニュアルに載ってない事態に陥ると自力解決ができず、何となく、それとなくこなしてきた。突出した強みが無かった。

それが私の最大のウィークポイントなのかもしれない。圧倒的経験不足と、引き出しの少なさ。

 

 

今まで見ていなかった、見えていなかった自分のボロが次々と溢れ、初めて可視化されたのが今年だった。狭い環境で生きていた私に、大学、沢山の人との出会い、そして明治大学体育会サッカー部が、私の危機的状況を全て見抜いて洗い出してくれた。

 

私の正五角形。

実はとてつもなく小さな五角形で、一つ一つ隙があり、突き詰められていなかった為、先端は丸みを帯びていた。

 

「何もできない。」

 

途端に胸が苦しくなり、大泣きした今年夏。

 

そんな私と対照的に、イキイキとサッカーに打ち込む選手達。私には計り知れない程の過酷な状況に身を置きながら、ピッチでは満身創痍で闘い、ピッチ外ではマネージャーの私に優しさを見せてくれる。私以外のマネージャーの皆さんも同じく、自分らしさを見つけ出し本気で打ち込んでいる。そして私の為に本気で寄り添ってくださる先輩と同期。

自分のことすらままならない私の周りには、とんでもなく懐が深く、人間としての魅力に満ちた粋な人たちしかいなかった。

 

 

私は、器用ではないんだ。

 

自分ならできると全てを甘く見ていた。しかし、現実は何一つ違った。

 

私は、考えを改めた。

なら、もう割り切ろう。できないことは素直に認め、頼ろう。自分はまだまだ未熟すぎるんだ。学び直そう。これだけ身近に素敵な人たちがいるなら、そこから自分に落とし込めるだけ落とし込もう、と。

 

ここは「人間形成の場」

 

そして、とてつもなくスケールの大きな場所だ。

 

私は、マネージャーとして現役当時より目の前の人のことを想うようになった。ただそれと同時に私自身のセルフマネージメントの必要性を感じた。明治の勝利の為に、私のベストを常に更新して闘ってきた。ただ私に足りなかったのは、このマネージャーという立ち位置が私自身の人間形成に大きく関連しているという認識。

特に私(マネージャー)はチーム、選手の皆さんの為にと、ベクトルが外に向きがちであり、全ての過程は自分の成長、自己形成に繋がっているんだという意識を忘れていた。マネージャーとして選手の為にやっていたことは、全て自分にも還元していること、それからその役割を与えて頂けること。それも一流の人間が集まるこの部で。

今の私に、これほど恵まれている環境はない。感謝してもしきれない。

加えて、環境に満足しているだけの自分。そこで何をするのかが一番大切であるが、何も成し遂げてない今の現状が一番醜いことも重々理解している。

 

 

早いもので大学生活の半分が終わろうとしている。

 

 

私がワンステップするためには、常に当事者意識を持って学び続け、落とし込むことだと思っている。そして何事においても隙が無く、徹底的に。そしてこれからは、この学びから得た教養を表現することも同様に。

 

日々を色鮮やかなものにする。濃すぎる日々を送る。心から大好きなサッカーを生きがいとしている充実感を忘れない。謙虚に学び、それを表現する。

これらに必要なのは私のガッツマインド。

 

正直、人としての幅と深さと奥行きというのは、今自分の言葉では具体的に何なのか言語化できない。ただ、日々を突き詰めていくことができれば、いつかその3つの価値に気付き、明治の先輩方のように体現できるようになるのではないかと思う。

 

人としての幅と深さと奥行きを拡張するきっかけとチャンスはこの環境にゴロゴロ転がっている。もう、私は見逃さない。

 

 

 

まとまりのない文章となってしまいましたが、これが今の私の全てです。

 

 

シーズンは終盤に差し掛かり、リーグ戦では2年ぶりに優勝を決めました。

残すは最終節、新人戦、元日国立決勝のインカレで日本一を取ること。

 

 

この写真のように、試合に出る出ない関係なく、全員で勝ちに行く明治の熱い姿勢をぜひ沢山の人に見て頂きたいです。

 

 

本日で2年生の部員ブログは終了となります。頼もしい同期の想いをぜひ読んでください。

 

これからもご支援ご声援をよろしくお願いいたします。


【過去のブログ】

「一流と本物に触れろ」 1年 山田耕太朗

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